昨日、今日と二日間かけて、玄関の扉にべんがらを塗りました。
一気に塗れば早いのでしょうけど、実は板一枚一枚、微妙に色を変えているのです。
なので、けっこう養生(塗る部分と塗らない部分の境界にテープを張る)が大変でした。
写真は、最後の仕上げで荏油という油を塗りこんでいるところ。
昔ながらの手法ですが、こうすると油が膜を作ってくれるので、耐久性が違うそうです。
普通のサラダ油は膜をつくりません。
荏油は乾性油と言って、べたべたのまんまじゃなく乾いて膜になる油です。
その昔は(紙で作られていた)番傘などの仕上げにこの油を使ったそうな。
荏油は、えごまというシソ科の植物から採れる油で、えごまの葉っぱは
韓国料理のキムチ漬けで見ることがあります。
リノレン酸が多く含まれていて、ヘルシーな食用油としても使われています。
私は何より、この油の匂いが好きなんです。
“いい匂い”って感じではありませんが、コクのある匂い。
そういえば、私の好きな素材は“匂い”がけっこうな比重を占めているかもしれません。
漆喰も匂いが好き。(塗る前のどろっとした状態の匂いが・・)
発酵したような匂いで、これも“いい匂い”の部類ではありませんが、
なぜかくんくんと嗅ぎたくなる匂いです。
もちろん、桧や杉の匂いも好きです。これは“いい匂い”の部類かな。
ガルバリウムや鉄は匂いがないけど、金属らしいキーンとしたものは
自然素材の味を上手く引き立ててくれる“スパイス”だと思っています。
さあ。来週は内部の壁です。
ポーターズペイントという水性塗料を自分で塗ります。
また報告させていただきます。
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