台風のおかげで?

べんがら板張りの北面
べんがら板張りの北面
正面(西側)
正面(西側)

台風が来るというので、

現場監督さんが養生シートを畳んでくださり、

いままで見えにくかった全貌を見ることができました。

ベンガラ塗りの北面、なんとなくのグラデーションがお分かりでしょうか?

 

まだこれから玄関の庇を付けてベランダを作って

最後に正面の左官塗り仕上げが待っています。

左官は先述のとおり、陶器山の土をメインに漆喰を混ぜた「ハンダ仕上げ」。

土と漆喰が混ざって生成りっぽい色になると思います。

 

それにしても。

新築の家で、板張り仕上げは最近では珍しいですね。あまり見かけなくなりました。

メンテナンスの問題などもあると思いますが、大きな理由の1つは

「法第22条地域」に指定されている地域が多いからだと思います。

(ちなみに私の住む大阪狭山市は全域が「法22条地域」です。)

それに指定されている場合、延焼のおそれがある部分(1階だと敷地境界から3m、

2階は5m)に外壁がくる場合、準防火構造にする必要があります。

板張りはもちろんそれではないので、できないのです。

(敷地がものすごーく広くて、延焼ラインにかからない場合はOKですが。)

 

さて、我が家は・・というと、敷地面積38坪、完全に外壁は延焼ラインに引っかかっています。

それでも板張りにしたい場合の奥の手(建築士さんは皆ご存知ですが)は

板張りの下地にダイライトという不燃材を貼ることです。

ダイライトは大建工業の製品で、耐力壁になる充分な強度があり、

とってもいい素材なのですが、、なにしろ割高です。

でもでも。

板張りにしたかったんです。どうしても。なんとしても。

こういう人って今は少ないのでしょうかね??

板張りの家があんまり見られなくなって寂しいです。

 

ちなみにうちの家、裏側になる南と東面にはガルバリウムの小波板を貼っています。

もちろんコスト対策もありますが、小波板も好きなんです。

小屋みたいに見えるからかな。

板張りのべんがら色に合わせて、ワインレッド色の小波板にしています。

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コメント: 4
  • #1

    加藤雅康 (木曜日, 13 6月 2013 13:23)

    ステキな外装ですね。弁柄の色合いがまたなんとも・・・。
    僕の家も1Fは杉板張り(当初はオスモでしたが、退色が激しいので4年前キシラで塗り替えました)、2Fはガルバリウムの小波板です。設計は名古屋市の「住工房」の小栗康生氏で、お付き合いが深まる中、この人だったら、と設計してもらいました。花園さんは、自分の家をつくるにあたり、プレッシャーとかはありましたか?僕は相当あって、当初は自分でやるんだ!と思いつつも全然方向性が定まらず、嫁となんども喧嘩しました。その結果、外部委託したのですが、落ち着いた年齢となった今、やりたかったなあと少し思っています。まあ、その分、いろんなアイデアを施主さんの家に提案していますから。この商売っていいですね!生涯に何軒も家つくりができる。幸せなお仕事だなあと最近思います。

  • #2

    sono (木曜日, 13 6月 2013 14:55)

    加藤さん、コメントありがとうございました。
    そうそう昨日、FB経由でHPを見させていただいたところです。
    (相変わらずFB上でのやりとりができず、すみません)
    ご自宅、すごい木の空間ですね!
    私も家の中に木を生やしたくて、柱に枝をつけたりしてますが、
    もっとダイナミックだなあと思いました。

    自分の家を建てるのは、、好きなだけ遊べる最高の図工の時間
    だと感じる一方、予算とかリアルすぎて・・ときどき参ってます(苦笑)。

  • #3

    加藤雅康 (金曜日, 14 6月 2013 15:06)

    HP見ていただき、ありがとうございます!「地産地消」を岐阜でいけば、こういう家になるのかなと、結果論ですが、思います。化粧垂木が大黒柱に集中する姿は京都の高台寺「傘亭」にインスパイアされました。また、デッキはここに至るまでほかの家で、結構無茶なデザインにて絵を描かれ、「加藤さんだったらできるよ」という小栗さんの「おだて」に「豚が木に登り」がんばった結果の、経験の収束です。花園さん、こちら近くにいらっしゃることがあればぜひ来てください。大歓迎です。できれば、さくらの時期がいいかなあ。日本桜百選の「百十郎桜並木」のすぐそばにあるため、花見にいく必要が無く、毎年自宅にて桜を楽しんでます。僕も、花園さん邸やearth giftを見学したいので、またよろしくお願いします。まずは近江八幡の「エコハウス」にいこうかな?

  • #4

    sono (火曜日, 18 6月 2013 17:52)

    ほんとうに、大きな木の傘の空間ですね。
    現代の住宅ではなかなか見ることのない構造だと思いました。
    岐阜は以前、油紙を作っておられる職人さんを訪ねて行ったことがあります。その昔、番傘に使っていた油紙です。
    傘つながりでふと思い出しました。

    うちも目の前が桜並木なので、家に居ながら花見が出来るなあとわくわくしています。
    家も大事ですけど、それを取り巻く環境はやはり魅力ですよね。