今日は、娘と一緒に初めて“施主工事”しました。
外壁に張る杉板に弁柄を塗って、その上から油を塗りこむという作業です。
娘はものすごく張り切って、私を引っ張る勢いで作業してくれました。(想定外)
いつもお世話になっている弁柄屋さんが熱心に指導してくださったので、
なかなか素晴らしい色に仕上がりました。
弁柄の成分は酸化第二鉄ですが、
その鉄の焼き具合によって、色が変わります。
よく知られている弁柄はえんじ色ですが、
緑っぽい色もあれば黄色っぽい色もあります。
今回、私は基本色の弁柄をベースに、ちょっとだけ色味を変えて
5色ほど板を塗り分けました。
これをランダムに織物のように貼っていこうと思っています。
弁柄ってほんとに美しいんですよ。日本の色です。
色といい艶といい、しびれます。
弁柄を塗った板に油をすりこみながら、弁柄屋さんがおもしろいことを言われました。
「弁柄の艶はほんまにええと思うわ。
ぼくはキシラデコール(外部塗装用の有機溶剤)のツヤはいややねん。
あれって、黒板をくぎで引っ掻いたみたいな嫌な音といっしょやねん。」
そう、そのこころ、よくわかります。
なんの証明もできないけど、色と音ってつながってるんですよ、
同じ感性系なんです。
色味を音で表現できるなら、
弁柄は、軒からゆっくりぽたんぽたんと水が膨らんでしたたる雨の音かな。
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